投資信託とETFの違いとは?メリット・デメリット、コスト、購入方法、分配金までわかりやすく解説

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投資を始めると、よく耳にする「投資信託」「ETF(上場投資信託)」

どちらも、1つの商品を購入することで複数の株式や債券などに分散投資できる便利な金融商品です。

では、投資信託とETFにはどんな違いがあるのでしょうか?

「どちらを選べばいいの?」

今回は、投資信託とETFの違いを、メリット・デメリット、コスト、購入方法、分配金の受け取り方などから、できるだけ分かりやすく比較してみます。

  1. 投資信託とETFは何が違う?
  2. 投資信託とETFの基本的な違い
  3. 投資信託とは?
  4. 投資信託のメリット
    1. 少額から始められる
    2. 積立投資がしやすい
    3. 分散投資が簡単にできる
    4. 分配金を自動的に再投資できる
    5. NISAの積立投資と相性が良い
  5. 投資信託のデメリット
    1. リアルタイムで売買できない
    2. 商品によってコストが異なる
    3. 商品数が多く、選ぶのが難しい
  6. ETFとは?
  7. ETFのメリット
    1. 株式と同じようにリアルタイムで売買できる
    2. 低コストの商品が多い
    3. 分散投資が簡単にできる
    4. 分配金を現金で受け取れる
  8. ETFのデメリット
    1. まとまった資金が必要になる場合がある
    2. 自動積立は投資信託ほど簡単ではない
    3. 分配金を自動的に再投資しにくい
    4. 売買価格によっては思った価格で売買できないことがある
  9. 投資信託とETFのコストを比較
    1. 投資信託の主なコスト
    2. ETFの主なコスト
    3. コストは「商品ごと」に比較する
  10. 購入方法の違い
    1. 投資信託を購入する場合
    2. ETFを購入する場合
  11. 分配金・配当金の受け取り方の違い
    1. 投資信託の分配金
    2. ETFの分配金
  12. 「資産を増やす」のが目的なら投資信託
  13. 「定期的に現金を受け取りたい」ならETF
  14. NISAでは投資信託とETFのどちらを選ぶ?
    1. つみたて投資枠
    2. 成長投資枠
  15. 投資信託とETF、どちらが向いている?
    1. 投資信託が向いている人
    2. ETFが向いている人
  16. 「投資信託+ETF」という組み合わせもある
  17. まとめ

投資信託とETFは何が違う?

まず、一番簡単に説明すると、

投資信託=証券会社や銀行などを通じて購入するファンド

ETF=証券取引所に上場していて、株と同じように売買できる投資信託

です。

つまり、ETFも「投資信託」の一種です。

一般的な投資信託は証券取引所には上場していません。

一方、ETFは東京証券取引所などに上場しているため、株と同じように市場で売買できます。

ETFは「Exchange Traded Fund」の略で、日本語では「上場投資信託」と呼ばれます。

投資信託とETFの基本的な違い

項目投資信託ETF
上場していないしている
購入場所証券会社・銀行など証券会社
売買方法基準価額で購入・解約株式と同じように市場で売買
価格基本的に1日1回算出市場が開いている間、常に変動
指値注文基本的にできないできる
成行注文基本的にできないできる
積立投資非常にしやすい商品・証券会社による
少額投資100円程度から可能な商品もある1口単位が基本
分配金受け取り・再投資を選べる商品がある基本的に現金で受け取る
再投資は自分でする
保有コスト信託報酬経費率・信託報酬など
リアルタイム売買できないできる

※実際の取り扱いや手数料は、商品や証券会社によって異なります。

投資信託とは?

投資信託は、多くの投資家から集めたお金を一つにまとめ、運用会社が株や債券などに投資する金融商品です。

例えば「全世界株式」に投資する投資信託なら、その商品を1つ購入するだけで世界中の多数の企業に分散投資できます。

自分で何十社、何百社もの株を購入する必要がないため、初心者でも始めやすいのが特徴です。

投資信託のメリット

少額から始められる

投資信託は、商品によっては100円程度から購入できます。

そのため、

「まずは毎月1万円から」

「無理のない範囲で毎月3万円」

といった少額投資が可能です。

まとまった資金がなくても始められるのは大きなメリットです。

積立投資がしやすい

投資信託は、毎月決まった金額を自動的に購入する「積立投資」と非常に相性が良い商品です。

例えば、

「毎月1日に3万円購入する」

と設定しておけば、あとは自動的に買い付けてくれます。

価格が高いときには少なく、価格が安いときには多く購入することになるため、長期的な積立投資では「ドル・コスト平均法」を実践しやすくなります。

分散投資が簡単にできる

投資信託には、国内株式、米国株式、全世界株式、債券、不動産など、さまざまなタイプがあります。

例えば全世界株式に連動する投資信託なら、1つの商品を購入するだけで世界中の多数の企業に分散投資できます。

分配金を自動的に再投資できる

投資信託には、分配金を受け取るのではなく、自動的に再投資するタイプの商品があります。

分配金を再投資することで、長期投資では複利効果を期待できます。

特に「今すぐお金を受け取るより、将来の資産を増やしたい」という人には便利な仕組みです。

NISAの積立投資と相性が良い

新しいNISAでは、長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託が「つみたて投資枠」の対象になっています。

そのため、NISAを利用して毎月コツコツ資産形成をしたい人にとって、投資信託は非常に使いやすい商品です。

投資信託のデメリット

リアルタイムで売買できない

株式やETFとは違い、投資信託は市場でリアルタイムに売買することができません。

基本的には1日1回算出される「基準価額」をもとに取引します。

そのため、

「今の価格で買いたい」

「○○円になったら売りたい」

といった細かな注文はできません。

商品によってコストが異なる

投資信託には、

・購入時手数料
・信託報酬
・信託財産留保額

などのコストがあります。

ただし、最近では購入時手数料が無料の「ノーロード投資信託」も多く、信託報酬が非常に低いインデックスファンドも増えています。

長期投資では、特に「信託報酬」の違いが重要になります。

商品数が多く、選ぶのが難しい

投資信託には非常に多くの商品があります。

同じように「米国株」に投資する商品でも、投資対象や手数料、運用方法などが異なります。

商品の選択肢が多いことはメリットである一方、初心者にとっては「どれを選べばいいの?」という悩みにつながります。

ETFとは?

ETFは「Exchange Traded Fund」の略で、日本語では「上場投資信託」と呼ばれます。

名前のとおり、投資信託でありながら証券取引所に上場しています。

そのため、株式と同じように市場が開いている時間帯にリアルタイムで売買できます。

例えば、

「今の価格で買う」

「○○円まで下がったら買う」

といった注文が可能です。

ETFのメリット

株式と同じようにリアルタイムで売買できる

ETFの大きな特徴です。

株と同じように、

・成行注文
・指値注文

などを利用できます。

市場価格を確認しながら、自分で売買のタイミングを決められます。

低コストの商品が多い

ETFには、保有コストが比較的低い商品が多くあります。

特に株価指数などに連動するインデックス型ETFには、低コストの商品が数多くあります。

ただし、「ETFなら必ず投資信託より安い」というわけではありません。

購入する前に、信託報酬や経費率などを確認することが大切です。

分散投資が簡単にできる

ETFも投資信託なので、1つの商品で多くの銘柄に分散投資できます。

例えば、

・S&P500連動ETF
・全米株式ETF
・全世界株式ETF
・日本株ETF
・米国高配当ETF

などがあります。

分配金を現金で受け取れる

ETFでは、保有しているETFから分配金が支払われると、基本的に現金として受け取ります。

特に高配当ETFでは、定期的に分配金を受け取ることができます。

「資産を持ちながら、定期的に現金収入も得たい」という人にとっては、ETFの大きな魅力です。

もちろん、その分配金を使わずに再投資することもできます(手動ですが)。

複数のETFを運用している場合、各分配金の再投資をメインのETFに集中させたりすることもできます。

ETFのデメリット

まとまった資金が必要になる場合がある

投資信託は100円程度から購入できる商品がありますが、ETFは基本的に1口単位で購入します。

例えば1口3,000円のETFなら、基本的には3,000円程度の資金が必要です。

ETFによって価格は大きく異なるため、購入前に確認しましょう。

自動積立は投資信託ほど簡単ではない

最近はETFの定期買付サービスを提供する証券会社もあります。

しかし、一般的には投資信託のほうが、

「毎月○日に○万円」

という自動積立を設定しやすくなっています。

分配金を自動的に再投資しにくい

投資信託では分配金を自動的に再投資できる商品があります。

一方、ETFでは分配金をいったん現金で受け取り、そのお金を使って自分でETFを購入するのが基本です。

そのため、

「分配金を受け取る」

という目的ならETFは分かりやすい一方、

「分配金も含めて自動的に再投資したい」

という場合は投資信託のほうが便利です。

売買価格によっては思った価格で売買できないことがある

ETFは市場で売買されるため、売り手と買い手の価格差があります。

これを「売買スプレッド」といいます。

取引量が少ないETFでは、売買したい価格と実際の約定価格に差が出ることもあります。

投資信託とETFのコストを比較

投資では「手数料」を軽視できません。

長期間保有する場合、わずかなコスト差でも積み重なっていきます。

投資信託の主なコスト

・購入時手数料
・信託報酬
・信託財産留保額

最近では、購入時手数料が無料の商品も多くあります。

特に長期投資では、毎年かかる信託報酬を確認することが重要です。

ETFの主なコスト

・売買手数料
・経費率・信託報酬
・為替手数料(海外ETFの場合)
・売買スプレッド

海外ETFの場合は、円をドルなどの外貨に交換するときの為替手数料なども考える必要があります。

コストは「商品ごと」に比較する

「ETFは安い」

「投資信託は高い」

と単純に考えるのは危険です。

同じ指数に連動する商品でも、信託報酬や経費率は商品によって異なります。

購入前に、

購入時のコスト+保有中のコスト+売却時のコスト

を確認することが大切です。

購入方法の違い

投資信託を購入する場合

一般的には、

  1. 証券会社などで商品を選ぶ
  2. 購入金額を指定する
  3. 購入する

という流れです。

積立設定をしておけば、その後は自動的に買い付けてもらえます。

ETFを購入する場合

ETFは株式と同じように、

  1. 証券会社でETFを選ぶ
  2. 現在の市場価格を確認する
  3. 購入数量を決める
  4. 成行または指値を指定する
  5. 注文する

という流れになります。

投資信託よりも「株式投資に近い感覚」で購入できます。

分配金・配当金の受け取り方の違い

ここは投資信託とETFを比較するときに、ぜひ知っておきたいポイントです。

投資信託の分配金

投資信託では、分配金が支払われる商品があります。

ただし、すべての投資信託が分配金を出すわけではありません。

また、

分配金が多い=運用成績が良い

とは限りません。

投資信託によっては、運用益だけでなく元本の一部を取り崩して分配する場合もあります。

そのため、分配金の金額だけで商品を判断するのは避けたほうがよいでしょう。

ETFの分配金

ETFでは、保有している資産から得られる配当などを原資として分配金が支払われる商品があります。

高配当ETFなどでは、定期的に分配金を受け取ることができます。

ただし、分配金の金額や回数が保証されているわけではありません。

「資産を増やす」のが目的なら投資信託

長期的に資産形成をしたい場合、投資信託は非常に使いやすい商品です。

例えば、

毎月一定額を低コストのインデックスファンドに積み立てる

という方法です。

分配金を出さずにファンド内部で再投資するタイプの商品なら、再投資の手間もありません。

「できるだけ手間をかけず、長期で資産を育てたい」という人に向いています。

「定期的に現金を受け取りたい」ならETF

一方、

「投資をしながら定期的に分配金を受け取りたい」

という人には、ETFが分かりやすい選択肢になります。

特に高配当ETFなら、

「ETFを保有する」

「分配金を受け取る」

「生活費などに使う」

という仕組みを作ることができます。

もちろん、分配金を再投資してさらに資産を増やすこともできます。

NISAでは投資信託とETFのどちらを選ぶ?

新しいNISAでは、投資信託とETFの両方を利用できます。

ただし、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」では対象商品が異なります。

つみたて投資枠

長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託などが対象です。

そのため、

「NISAで毎月コツコツ積み立てたい」

という人には投資信託が利用しやすいでしょう。

成長投資枠

成長投資枠では、一定の条件を満たす個別株やETF、投資信託などが対象になります。

そのため、

「NISAで高配当ETFを保有して分配金を受け取りたい」

という使い方もできます。

※NISAの対象商品や制度は変更される場合があります。実際に購入するときは、金融庁や利用している証券会社の最新情報を確認しましょう。

投資信託とETF、どちらが向いている?

「どちらが優れている」ということではなく、目的によって向き・不向きがあります。

投資信託が向いている人

・少額から投資を始めたい
・毎月自動で積み立てたい
・長期的に資産を増やしたい
・分配金を自動的に再投資したい
・できるだけ投資の手間を減らしたい

ETFが向いている人

・リアルタイムで売買したい
・指値注文を使いたい
・分配金を現金で受け取りたい
・低コストの商品を選びたい
・株式投資に慣れている
・高配当ETFなどを活用したい

「投資信託+ETF」という組み合わせもある

投資信託とETFは、どちらか一方だけを選ぶ必要はありません。

例えば、

資産形成=投資信託

配当・分配金を受け取る=ETF

という使い分けもできます。

例えば、

・全世界株式などのインデックス投資信託
・S&P500などのインデックスETF
・米国高配当ETF
・日本の高配当ETF

などを、目的に応じて組み合わせる方法があります。

ただし、同じような指数や銘柄に投資する商品を重ねすぎると、見た目ほど分散されないことがあります。

「何本持っているか」ではなく、「中身がどれだけ分散されているか」を確認することが大切です。

まとめ

投資信託とETFは、どちらも1つの商品で分散投資ができる便利な金融商品です。

大きな違いを簡単にまとめると、

投資信託

「コツコツ積み立てて、手間をかけずに資産を育てる」のが得意。

ETF

「市場価格を見ながら売買して、分配金を受け取る」のが得意。

というイメージです。

ただし、これは絶対的な区別ではありません。

最近は低コストの投資信託やETFが増え、両者の違いは少しずつ小さくなっています。

だからこそ、

「資産を増やしたいのか」

「分配金を受け取りたいのか」

「投資の手間を減らしたいのか」

「自分で売買をコントロールしたいのか」

を考えて選ぶことが大切です。

投資信託とETFは「どちらか一つ」ではなく、目的に応じて両方を使い分ける方法もあります。

投資で大切なのは、「どの商品を買うか」だけではありません。

自分のお金をどのように働かせたいのか。

そこから考えてみると、投資信託とETFの使い分けも、ずっと分かりやすくなります。

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