鉄瓶で沸かしたお湯はまろやかで、お茶や白湯が一段と美味しくなります。鉄分補給や保温性の高さも魅力。初心者でも失敗しない選び方・使い方のコツを紹介します。
鉄瓶とは?
鉄瓶は、加熱して溶かした鉄を型に流し込み、固めて作る「鋳物(いもの)のやかん」。昔ながらの直火対応の湯沸かし器でありながら、今も根強い人気を誇ります。
鉄瓶のメリット
① お湯がまろやかになる
鉄瓶の内側に水道水中のカルキが吸着されるため、軟水化が進みます。日本茶やコーヒー、紅茶などがぐっとまろやかに、美味しくなるのが魅力です。
② 鉄分補給ができる
鉄瓶から溶け出す鉄分は、体に吸収されやすい「二価鉄」。貧血予防にも効果的で、健康維持に役立ちます。
③ 保温性が高く、温度が安定する
鉄は蓄熱性が高く、冷めにくい素材。お茶を淹れるときも温度が下がりにくく、味のムラが出にくいのが特徴です。
鉄瓶と鉄製急須の違い
種類 | 主な用途 | 直火 | 内側加工 |
---|---|---|---|
鉄瓶 | お湯を沸かす | 可能 | ホーロー加工なし |
鉄製急須 | お茶を淹れる | 不可 | ホーロー加工あり |
見た目は似ていますが、鉄瓶は直火OK・鉄製急須はNG。購入前に「直火対応」と明記されているか必ず確認しましょう。
鉄瓶のおすすめの使い方
鉄瓶は、急須の代わりにも使えます。お湯を沸かしてそのままお茶を淹れれば、洗い物も減り一石二鳥です。
- 緑茶のティーバッグを使う(タンニンが鉄瓶の内側保護にも◎)
- 茶漉しを使って鉄瓶の中でお茶を淹れる(茶漉しは百均でも手に入ります)
- 茶漉し付きの「急須兼用鉄瓶」タイプを選ぶ(下の画像)

サイズ選びのポイント
鉄瓶は小さいほど扱いやすく、乾燥もしやすいです。初心者には0.3〜0.8Lの小振りサイズ(ソロ〜2人)がおすすめ。
例:シャープ愛用の鉄瓶
満水容量200ml・適正容量150ml。小振りの蕎麦猪口2杯分。ちょっと小さいかな。✳︎一般的な鉄瓶の容量の表示は「満水容量」に近いです。
大きすぎる鉄瓶は乾燥に時間がかかり、サビの原因にも。使い終わったら余熱で水分を飛ばして自然乾燥させましょう。
鉄瓶のお手入れと注意点
- 水を入れたまま放置しない(サビの原因)
- 洗剤を使わず、水だけで軽くすすぐ
- 使用後は蓋を開け、余熱で完全乾燥
- サビが出ても慌てず、何度か湯を沸かすと落ち着くことも
「大は小を兼ねる」は鉄瓶には当てはまりません(重いので)。
小さくてもこまめに使うことが鉄瓶を育てるコツです。
まとめ|毎朝の白湯を“小さな贅沢”に
鉄瓶で沸かした白湯は、電気ポットとはまるで違うまろやかさ。鉄分も補えて、心と体にやさしい時間が生まれます。手頃な価格の鉄瓶も多く、古道具店でお気に入りを探すのも楽しいもの。
毎朝の白湯を、ちょっと特別にしてくれる――
そんな暮らしの相棒として、鉄瓶を日常に迎えてみませんか?
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