不耕起栽培について、自然農法の特徴の一つとして過去のブログで軽く紹介しました。
不耕起栽培とは、畑を耕さずに作物を育てていく栽培方法の事です。
【耕さないメリット・デメリット】
もちろん、メリットがあるので耕さないのですが、一言で言うなら
「耕さない方が土壌の多様性が保たれる」
ということになります。
土壌環境において、土壌微生物や土壌生物は重要な役割を担っています。
作物の残渣や草マルチという有機物を分解して作物が吸収できる形にしてくれます。
耕さないことで様々な草が生え、その根の周りには多様な土壌微生物や土壌生物が集まり、その生成物や排泄物によって土の団粒化が進みます。
この土の団粒化により作物の生育しやすい豊かな土壌が作られていきます。
こうして土壌環境が整っていくと、様々な草が育つことで生活する虫たちも多様化していきます。
多様化が進む事で特定の生物(病原菌や害虫)が大繁殖をする事を避けることができます。
ただし、この土壌環境の多様化には時間(年数)がかかります。
また、土壌環境の多様化がどの程度進んでいるのかは団粒化を確認するまではわかりにくいということが挙げられます。
【耕やすメリット・デメリット】
一方、耕やす場合は土壌が一旦リセットされるので、土壌微生物や土壌生物が有機物を分解して作物が吸収しやすい形に変える代わりに、有機肥料や化学肥料で補い、ビニールマルチなどの資材を活用して均一で安定した収量が期待できます。
反面、作業が増え、肥料代・資材代がかかります。
【まとめ】
耕やす、耕さないではこのような違いがありますが、目的は「美味しくて健康な野菜の収穫」ですからどちらを選んでもよいことになります。
週末だけの家庭菜園なら耕さない方が作業時間と費用を節約できて続けやすいと思います。
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