日本神話に興味を持ち、さまざまな文献や資料に触れてきましたが、やはり基本となるのは『古事記』だと思います。
私にとっては神話の原点であり、繰り返し読み込んでいる一冊です。
理解を深めるために、本の余白には自分なりの書き込みも増えてきました。
神話は、社伝や口伝、そして別の記録によって細部が異なって伝わることも少なくありません。
だからこそ「どれが事実か」を探すより、「古事記ではこう書かれているけれど、この口伝ではこう伝わっている」と違いを楽しみながら学ぶのが面白い。そうして少しずつ神話の世界に近づいていくことができるのです。
もちろん、『古事記』が編纂された背景には天武天皇の意図や時代の事情があるでしょう。
すべてを絶対的な史実として受け取るつもりはありません。けれど神話の世界では「事実」よりも「物語から何を感じるか」が大切なのだと思います。
そんなふうに読み進めていくうちに、神社参拝の楽しみ方も広がりました。
神社には必ず主祭神が祀られていて、その神様の名を調べると「あぁ、古事記のあの場面に登場していた神様だ!」と気づく。
すると自然にお参りしたくなり、さらに御朱印を集めてみたくなる──そんな流れです。
特に、今年1月に大病を経て命を取り留めた私にとっては、八百万の神々への感謝の思いがより強くなりました。
とりわけ、総氏神である天照大御神に「生かしてくれてありがとう」と伝えたい。
できれば神宮(伊勢)に参拝したいところですが、関東からとなると泊まりがけ。妻が旅行気分で同行したいと言い出すことになるので、それは近い将来の楽しみにとっておくとして──。
まずは明治神宮へ足を運ぼうと思います。
東京五社の筆頭であり、御朱印帳も手に入ると知ったからです。
どうせ始めるなら、その最初のページは明治神宮で飾りたい。
御朱印帳を手にして、「ありがとう」の一言を神前で伝える。
それが私の御朱印集めの第一歩になりそうです。
ってことで、明治神宮へ行ってきました。

数年前に来た時は、本殿の工事中でした。
健常者の時は、原宿駅から本殿まで10分程度だったと思いますが、義足ユーザーになったので20〜25分くらいかけてゆっくり歩きました。
何度来ても神聖な気持ちになりますね。伊勢の神宮なら緊張するのかな。

平日の午前中にもかかわらず結構な人が参拝に訪れています。
外国からの来訪者がかなりの数になります。
明治神宮は、入り口の大鳥居から本殿まで玉砂利を歩かなくても大丈夫なように敷石の通路があり、本殿まで全ての段差にはスロープがありました。階段は1段も登らずに本殿まで辿り着けました。
これは身体障害者や高齢者にはありがたいですね。
神社のイメージは階段がつきものだと思うのですが、他の神社はどうでしょう。
多くの人が集まる神社は、この明治神宮のように全ての段差にスロープがあると思いますが、街の神社は気になります。
せめて手すりがあることを祈ります。手すりさえあれば、安心してゆっくり1段1段登り降りできます。
御朱印については次回にご報告します。

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